財団法人 日本綿花裁定協会 寄附行為


第1章 総則

(名称)
第1条 本財団は、財団法人日本綿花裁定協会(英文名The Japan Cotton Arbitration Institute。
略称「JCAI」)と称する。

(事務所)
第2条 本財団は、主たる事務所を大阪市西区に置く。
2 本財団は、理事会の議決を得て、必要な地に支部を置くことができる。


第2章 目的及び事業

(目的)
第3条 本協会は、綿花の国際および国内取引における品質上の紛議の裁定、格付または機械検査等を行ない、もって円滑かつ公正な綿花の取引に寄与することを目的とする。

(事業)
第4条 本協会は、前条の目的を達成するために次の事業を行なう。
(1) 国内の綿花輸入業者と海外の綿花輸出業者との取引における綿花の品質に関する紛議の裁定
(2) 国内の綿花取引における綿花の品質に関する紛議の裁定
(3) 国内の綿花定期取引所より委託を受けた受渡用綿花の検査
(4) 前3号以外の綿花の格付および機械検査ならびにその証明書の発行
(5) 綿花の品質に関する調査研究
(6) その他、前各号に附帯する事業


第3章 資産及び会計

(資産の構成)
第5条 本財団の資産は、次に掲げるものをもって構成する。
(1) 設立当初の財産目録に記載された財産
(2) 設立後寄附された財産
(3) 資産から生じる収入
(4) 事業に伴う収入
(5) 賛助会費収入
(6) その他

(資産の種別)
第6条 本財団の資産は、基本財産及び運用財産とする。
2 基本財産は、次に掲げる財産をもって構成する。
(1) 設立に際し基本財産として寄附された財産
(2) 設立後基本財産として寄附された財産
(3) 設立後理事会の議決により基本財産に繰り入れられた財産
3 運用財産は、基本財産以外の財産とする。

(資産の管理)
第7条 本財団の資産は、理事長が管理し、その管理の方法は、理事会の議決による。ただし、その使途又は管理の方法を指定して寄附された財産については、その指定に従わなければならない。
2 基本財産のうち、現金は、郵便官署その他確実な金融機関に預け入れ、若しくは信託会社に信託し、又は国公債等確実な有価証券にかえて保管しなければならない。

(基本財産の処分)
第8条 基本財産は、これを処分し、又は担保に供してはならない。ただし、本財団の目的達成上特に必要があると認められる場合において、評議員会の審議を経た上、理事会において理事現在数の3分の2以上の議決を得、かつ、経済産業大臣の承認を受けた後、その一部を処分し、又は担保に供するときは、この限りでない。

(経費の支弁)
第9条 本財団の経費は、運用財産をもって支弁する。

(事業年度)
第10条 本財団の事業年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる。

(事業計画及び収支予算)
第11条 本財団の事業計画書及び収支予算書は、理事長が作成し、毎事業年度開始前に評議員会の審議を経た上、理事会の議決を得なければならない。
2 前項の議決を得た事業計画書及び収支予算書は、当該事業年度開始後3月以内に経済産業大臣に提出しなければならない。
3 第1項の議決を得た事業計画書及び収支予算書の変更は、理事会の定めるところによりこれを行い、速やかに経済産業大臣に提出しなければならない。

(事業報告及び収支決算)
第12条 本財団の事業報告書、収支決算書及び財産目録は、理事長が毎事業年度終了後遅滞なく作成し、監事の監査を経た上、理事会の議決を得た後、評議員会に報告しなければならない。
2 前項の議決を得た事業報告書、収支決算書及び財産目録は、当該事業年度終了後3月以内に経済産業大臣に提出しなければならない。

(特別会計)
第13条 本財団は、事業の遂行上必要があるときは、理事会の議決を得て、特別会計を設けることができる。
2 前項の特別会計に係る経理は、一般の経理と区分して整理するものとする。

(収支差額の処分)
第14条 本財団の収支決算に差額が生じたときは、理事会の議決を得て、その全部又は一部を基本財産に繰り入れ、又は翌事業年度に繰り越すものとする。

(借入金)
第15条 本財団は、資金の借入れをしようとするときは、その事業年度の収入額を上限とする借入金であって返済期間が1年以内のものを除き、評議員会の審議を経た上、理事会において理事現在数の3分の2以上の議決を得、かつ、経済産業大臣の承認を受けるものとする。


第4章 役員、評議員等

(種類及び定数)
第16条 本財団に、次の役員を置く。
(1) 理事 6人以上10人以内
(2) 監事 2人又は3人
2 理事のうち、1人を理事長、1人を副理事長、1人を専務理事とする。

(選任)
第17条 理事及び監事は、評議員会において選任する。
2 理事長、副理事長及び専務理事は、理事会において理事の互選により定める。
3 理事及び監事は、相互に兼ねることができない。

(職務)
第18条 理事は、理事会を構成し、業務の執行を決定する。
2 理事長は、本財団を代表し、業務を統轄する。
3 副理事長は、理事長を補佐して、業務を掌理し、理事長に事故があるとき又は理事長が欠けたときは、その職務を代行する。
4 専務理事は、理事長及び副理事長を補佐して、業務を総括する。理事長及び副理事長ともに事故があるとき又は理事長及び副理事長がともに欠けたときは、その職務を代行する。
5 監事は、民法第59条の職務を行う。

(任期)
第19条 役員の任期は、2年とする。ただし、再任を妨げない。
2 補欠又は増員により選任された役員の任期は、前項の規定にかかわらず、前任者又は他の現任者の残任期間とする。
3 役員は、辞任又は任期満了の後においても、後任者が就任するまでは、その職務を行わなければならない。

(解任)
第20条 役員が次の各号の一に該当するときは、理事会及び評議員会においてそれぞれ理事及び評議員の現在数の3分の2以上の議決を得て、当該役員を解任することができる。
(1) 心身の故障のため職務の執行に堪えないと認められるとき。
(2) 職務上の義務違反その他役員たるにふさわしくない行為があると認められるとき。
2 前項第2号の規定により解任する場合は、当該役員にあらかじめ通知するとともに、解任の議決を行う理事会及び評議員会において、当該役員に弁明の機会を与えなければならない。

(報酬)
第21条 役員は、無報酬とする。ただし、常勤の役員については、理事会の同意を得て、報酬を支給することができる。

(評議員)
第22条 本財団に、評議員6人以上10人以内を置く。
2 評議員は、理事会の同意を得て、理事長が委嘱する。
3 第19条及び第20条の規定は、評議員について準用する。この場合において、第19条中「役員」とあるのは「評議員」と、第20条中「役員」とあるのは「評議員」と、「理事会及び評議員会」とあるのは「理事会」と、「それぞれ理事及び評議員」とあるのは「理事」と読み替えるものとする。

(兼任の禁止)
第23条 役員及び評議員は、相互に兼ねることができない。

(顧問)
第24条 本財団に、顧問2人以内を置くことができる。
2 顧問は、学識経験者又は本財団に功労のあった者のうちから、理事会の推薦により理事長が委嘱する。
3 顧問は、本財団の運営に関して理事長の諮問に答え、又は理事長に対して意見を述べる。


第5章 理事会及び評議員会

(理事会の構成)
第25条 本財団に、理事会を置く。
2 理事会は、理事をもって構成する。
3 監事は、理事会に出席して意見を述べることができる。

(理事会の権能)
第26条 理事会は、この寄附行為に別に定めるもののほか、本財団の運営に関する重要事項を議決 する。

(理事会の開催及び招集)
第27条 理事会は、通常理事会及び臨時理事会とする。
2 通常理事会は、毎年2回開催する。
3 臨時理事会は、次の各号の一に該当する場合に開催する。
(1) 理事会が必要と認めたとき。
(2) 理事現在数の3分の1以上から会議の目的たる事項を示して請求があったとき。
(3) 監事の全員から会議の目的たる事項を示して請求があったとき。
(4) 前3号に掲げる場合のほか、理事長が特に必要があると認めたとき。
4 理事会は、理事長が招集する。
5 理事会の招集は、日時及び場所並びに会議の目的たる事項及びその内容を示した書面をもって、開会の日の7日前までに通知しなければならない。ただし、議事が緊急を要する場合において、あらかじめ理事会において定めた方法により招集するときは、この限りでない。
6 第3項第2号又は第3号の規定により請求があったときは、理事長は、速やかに理事会を 招集しなければならない。

(理事会の議長)
第28条 理事会の議長は、理事長がこれにあたる。ただし、前条第3項第3号の規定により請求があった場合において、臨時理事会を開催したときは、出席理事の互選により議長を定める。

(理事会の定足数及び議決方法)
第29条 理事会は、理事現在数の3分の2以上の出席をもって成立する。
2 理事会の議事は、この寄附行為に別に定める場合を除くほか、出席理事の過半数をもって決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
3 理事会は、第27条第5項の規定によりあらかじめ通知された事項についてのみ議決することができる。ただし、議事が緊急を要するもので、出席理事の3分の2以上の議決があった場合は、この限りでない。
4 議決すべき事項につき特別な利害関係を有する理事は、当該事項について表決権を行使することができない。

(理事会の書面表決等)
第30条 やむを得ない理由のため、理事会に出席できない理事は、あらかじめ通知された事項について、書面又は代理人をもって表決権を行使することができる。
2 前項の代理人は、代利権を証する書面を会議ごとに議長に提出しなければならない。
3 第1項の規定により表決権を行使する理事は、前条第1項及び第2項の規定の適用については出席したものとみなす。

(理事会の議事録)
第31条 理事会の議事については、次の事項を記載した議事録を作成しなければならない。
(1) 日時及び場所
(2) 理事の現在数
(3) 出席した理事の数及び氏名(書面表決者及び表決委任者を含む。)
(4) 議決事項
(5) 議事の経過の概要
(6) 議事録署名人の選任に関する事項
2 議事録には、議長及び出席した理事のうちから理事会において選任された議事録署名人2人以上が署名押印しなければならない。

(評議員会の構成)
第32条 本財団に、評議員会を置く。
2 評議員会は、評議員をもって構成する。

(評議員会の権能)
第33条 評議員会は、この寄附行為に別に定めるもののほか、本財団の事業運営に関する重要事項について、理事長の諮問に応じて審議し、又は意見を具申する。

(評議員会の招集等)
第34条 評議員会は、理事長が招集する。
2 評議員会の議長は、出席評議員の互選による。
3 第27条第5項、第29条第1項、第30条及び第31条の規定は、評議員会について準用する。この場合において、これらの規定中「理事会」とあるのは「評議員会」と、「理事」とあるのは「評議員」と読み替えるものとする。


第6章 賛助会員

(賛助会員)
第35条 本財団の目的に賛同し、その事業に協力しようとするものを賛助会員とする。
2 賛助会員は、理事会の定めるところにより、本財団の事業活動に参加することができる。
3 賛助会員は、理事会の定めるところにより、賛助会費を納入しなければならない。
4 前3項に定めるもののほか、賛助会員及び賛助会費に関して必要な事項は、理事会の議決を得て、理事長が別に定める。


第7章 寄附行為の変更、解散等

(寄附行為の変更)
第36条 この寄附行為は、評議員会の審議を経た上、理事会において理事現在数の4分の3以上の議決を得、かつ、経済産業大臣の認可を受けなければ変更することができない。

(解散)
第37条 本財団は、民法第68条第1項第2号から第4号までの規定に基づき解散する。
2 民法第68条第1項第2号の規定に基づき解散する場合は、評議員会の審議を経た上、理事会において理事現在数の4分の3以上の議決を得、かつ、経済産業大臣の許可を受けなければならない。

(残余財産の処分)
第38条 本財団が解散の際に有する残余財産は、評議員会の審議を経た上、理事会において理事現在数の4分の3以上の議決を得、かつ、経済産業大臣の許可を受けて、本財団と類似の目的を有する他の法人又は団体に寄附するものとする。


第8章 補則

(備付け書類及び帳簿)
第39条 本財団は、その主たる事務所に、民法第51条に規定するもののほか、次の各号に掲げる 書類を備えなければならない。
(1) 寄附行為
(2) 理事及び監事の氏名、住所及び略歴を記載した書類
(3) 行政庁の許可、認可等を必要とする事業を行う場合は、その許可、認可等を受けている ことを証する書類
(4) 寄附行為に定める機関の議事に関する書類
(5) 資産及び負債の状況を示す書類
(6) 収入支出に関する帳簿及び証拠書類

(裁定員及び委員)
第40条 本財団の業務執行のため、裁定員、アンパイヤ委員、抗告委員、値鞘査定委員及びその他の委員を置く。
2 裁定員の任免及び各委員の委嘱又は解嘱並びにその職務の執行に関しては、理事会の議決により別に定める裁定規則及びその附則による。

(事務局)
第41条 本財団に、事務を処理するため、事務局を置く。
2 事務局には、事務局長及び所要の職員を置く。
3 事務局長は、理事会の同意を得て、理事長が委嘱し、職員は、理事長が任免する。

(実施細則)
第42条 この寄附行為の実施に関して必要な事項は、理事会の議決を得て、理事長が別に定める。

  附則(平成12年12月4日)
1 この変更規定は、通商産業大臣の認可のあった日(以下「認可日」という。)から施行する。
2 この変更規定の認可日後、最初に委嘱された評議員の任期は、変更後の第22条第3項の規定において準用する第19条第1項の規定にかかわらず、平成13年5月21日までとする。


 (財)日本綿花裁定協会ページ